テレビドラマ

【実録ドラマスペシャル】寺島しのぶの「福田和子 整形逃亡15年」

2017/05/11




福田和子 整形逃亡15年

 2016年3月17日テレビ朝日系で放送の寺島しのぶさん主演のドラマ「実録ドラマスペシャル 女の犯罪ミステリー 福田和子 整形逃亡15年」に関する情報です。

 1997年(平成9年)に「時効まであと21日」というギリギリのタイミングで逮捕された実在の強盗殺人犯「福田和子(ふくだかずこ)」を、寺島しのぶさんが演じます。


Sponsored Link

松山ホステス殺害事件


大下英治 著 魔性・整形逃亡5459日 福田和子事件 (新風舎文庫)

 キャバレーのホステスとして働いていた福田和子は1982年、四国の愛媛県松山市内で、同僚だったホステス(当時31歳)の首を絞めて殺害する「松山ホステス殺害事件」を起こし、逃亡。

 その後、美容整形などを繰り返しなが西日本を中心に逃亡生活を続け、「7つの顔を持つ女」などという指名手配のポスターが全国的に掲示されるも逮捕をまぬがれ、一時は和菓子屋の後妻の座におさまって、完全に普通の主婦として生活していた時期もありました。

 しかし、時効直前になってテレビ番組で事件が特集され音声や写真が大々的に放送されると、それを見た飲食店の常連客や店主が「店によく来るあの女ではないか?」と気づいて、その女の触ったビール瓶とマラカスを警察に提供し、そこから採取された指紋が決め手となり逮捕されました。

 テレビの放送が発端だったことや、時効まであと21日という時期だったこと、逮捕先の福井県から愛媛県へ移送されるさいに公共の鉄道や新幹線を利用したためマスコミ関係者が電車や駅、新幹線の車内などに殺到し、当時その様子もセンセーショナルに何度もワイドショーなどで放送されたためものすごく印象に残っている事件です。

 そして、私が今回驚いたのは、その逮捕劇からはや19年の歳月が経過しているということ。
 また、2003年11月に無期懲役の刑が確定し収監された福田和子が、そのわずか1年3ヶ月後の2005年2月に刑務所内でくも膜下出血で倒れ、意識の回復の無いまま3月10日、入院先の和歌山市内の病院にて57歳で死去したということでした。

 これまでも何度となくドラマ化、映画化されている「福田和子」ですが、今回は私の大好きな寺島しのぶさんが演じるとあって、見逃せないと思っています。

 詳細→福田和子ウィキペディア

 事件→松山ホステス殺害事件ウィキペディア

寺島しのぶさん


赤目四十八瀧心中未遂 [DVD]

 昨年他界された直木賞作家の車谷長吉(くるまたにちょうきつ)さんの小説「赤目四十八瀧心中未遂(あかめしじゅうやたきしんじゅうみすい)」が映画化され、寺島しのぶさんが主演されたのが2003年のことでした。

 寺島しのぶさんはこの映画の「綾(あや)」という怪しい女の役が高く評価され、この時数々の映画賞を受賞されました。

 「徹子の部屋」に寺島しのぶさんが出られた際に、
「原作を読んだ時に衝撃を受け、本についていた「読者カード」に『いつか綾ちゃんを演じてみたい』と書いて送ったところ、作者の車谷長吉さんがそのカードをごらんになって、実際にキャスティングされた」
 とお話されていたのが印象的でした。

 「迦陵頻伽(かりょうびんが)」の彫り物を背中一面に背負った「わけあり」の女「綾」を、体当たり演技で見事演じきった寺島しのぶさんの迫力は圧巻で、私も映画「赤目四十八瀧心中未遂」を見て以来、寺島しのぶさんのファンになりました。

 その寺島さんの今回の再現性がまた・・・・

福田和子 寺島しのぶ

 左は福田和子逮捕時にテレビや雑誌で何度も報道された画像です。
 この画像に寄せてきた寺島しのぶ。あの奇妙なぱっつん前髪や妙に太いアートメーク(タトゥー)の太い眉毛など、逮捕当時の1997年にも「奇妙」「異様」などと散々話題になりましたが忠実に再現。できることならオレンジ色のシャツの襟元も、福田和子の画像同様に片方だけくしゃくしゃにしてほしかったですね。

自転車で逃亡



 整形を繰り返し、偽名を語って逃亡し続けた福田和子の15年に及ぶ逃亡劇の中でも、一番の見せ場といえば「後妻におさまっていた和菓子屋からの自転車での逃亡」でしょう。

 今回のドラマ化でもクライマックスのように、予告編で流されるのが「自転車をこぐ寺島しのぶ」です。

 福田和子は逃亡中、偽名でホステスをしていた時にある和菓子店の店主と知り合い、その店主の後妻となってやがては三代続く老舗和菓子屋の名物女将として働きます。

 しかし、かたくなに入籍を拒む(偽名がバレるので)ことや、いくつかの怪しい行動から和菓子屋の家族も和子の素性を疑い始め、警察に通報。警察が駆けつけた時、それを察知した和子はタッチの差でその場にあった自転車に飛び乗り逃亡。その後も何年も逃げ延びたのでした。

大竹しのぶさんや藤山直美さんも・・・

 この福田和子の逃亡劇は何度も映画化・ドラマ化されています。

 私が過去に見たのは藤山直美(ふじやまなおみ)さん主演の映画「顔」です。


映画 「顔」 [DVD]

 2000年公開の映画なので、福田和子の逮捕の3年後です。

 私の記憶が確かなら、「福田和子事件」を最初に映像化したのがこの藤山直美主演の「顔」ではないでしょうか。

 たしか・・・殺される相手役は牧瀬里穂さんでした。ストーリーは「殺人を犯して逃亡する」点以外は事実とかなり違っていて、殺される牧瀬里穂さんも「美しい妹」という設定だし、藤山直美さんもホステスではなく「さえない引きこもりの中年女性」だったと思います。

 それでもあちこち逃げまわって、指名手配犯なのに妙に明るくて、奇妙な爽快感すらあったりして、面白い映画でした。

 中村勘九郎(のちの勘三郎)さんが、おそらく「彼氏いない歴=実年齢」の冴えない中年女性に性的な暴力をふうるう場面があったと記憶しているのですが、これがまた変な結末で、笑った記憶があります。

 ただ映画「顔」は、あまりに「創作」の部分が多く、福田和子事件がモデルといっても、結末や設定はほとんど違っているので、逆に今回の寺島しのぶさんのドラマの、かなり実話に近い「実録」部分が楽しみです。

 藤山直美さん以外にも2002年に、福田和子が松山刑務所内で自ら綴ったという著書「涙の谷 (扶桑社文庫)」を原作としたフジテレビ系のドラマ「実録 福田和子」で大竹しのぶさんが和子を演じています。

 また映画「Kamome カモメ」では清水ひとみさんというセクシー系の女優さんが福間和江という役名で、和子を演じていますが、こちらはあまり話題にはならかったようです。

Kamome カモメ [DVD]

ゴジラ松井

 元プロ野球選手で元メジャーリーガーのゴジラ松井こと松井秀喜(まつい ひでき)さんは、福田和子が和菓子屋の女将におさまっていた頃、客としてよく菓子を買いに来て福田和子と会っていたというエピソードがあります。

 当時松井さんはまだ小学生で、もちろん事件のことなど何も知らずに、和子が店番をしていた和菓子店を利用していそうで、福田逮捕後のインタビューで「きれいで愛想のいい奥さんだった」と語っていたそうです。

 このあたりのエピソードも、忠実にドラマに盛り込まれるのではないでしょうか。

逆探知されたら困る。あぶないあぶない

 逮捕当時、「これが逮捕の決め手となった福田和子の音声です」と、再三ワイドショーなどで放送されたのが、福田和子の肉声を伝える、
「逆探知されたら困る。あぶないあぶない」
 という言葉でした。

 たしか、福田和子が逃亡中に愛人にかけた電話を録音したという音声で、「これが指名手配されている福田和子の肉声です」と、テレビで繰り返し放送されました。

 実際、何度もテレビで流れたこの肉声が「あの女の声に似ている」と行きつけの飲食店の店主や常連客たちの話題となり、逮捕へとつながったそうです。

 当時、テレビでこの「あぶない、あぶない」というセリフを聞くたび、妙に恐ろしく、妙に不気味な気持ち悪さを感じて、なんとも耳に残るフレーズでしたが、今回ドラマの予告動画を見ていたら、このセリフをそのまま寺島しのぶさんが表現されていました。

 「あぶない、あぶない」という時の、変な軽さと安易さの中には、言葉とは裏腹に「絶対に捕まるものか」という和子の執念が隠されているようでもあり、「警察なんて、なんぼでもだませる」というあざけりも含まれているようであり、とにかく忘れられないキーワードでした。

ドラマのロケ地

 テレビ朝日のドラマは、京都の東映撮影所で撮られている事が多いので、今回もロケ地は主に京都でした。

 たとえば和子が女将となった和菓子店は、京都の老舗和菓子店甘春堂 東店の外観が使われていました。もちろん、この和菓子店と福田和子事件は実際には無関係です。

 また、和子が息子の婚約者に会う場面は、紅葉で有名な京都のお寺「東福寺(とうふくじ)」の「通天橋(つうてんきょう)」という観光スポットで撮影されていました。

 そして金沢や福井として、和子が歩いていた商店街は、京都からも近い滋賀県大津市の長等(ながら)商店街のアーケード街でした。

 和子が福井県で常連となって通い、最後に逮捕された「たんぽぽ」というおでん屋さんも、実際には長等商店街にある「大和屋」さんという定食屋さんの外観が使われていました。もちろんこの定食屋さんも、ロケ地として使用されただけで、事件とは無関係です。

 「福田和子wikipedia」には、福井県に実在した「逮捕の現場となったそのおでん屋は、のちに区画整理によって取り壊された」とあります。
 和菓子店もおでん屋さんも、ロケは外観だけで、店内の様子はスタジオのセットと思われます。

にほんブログ村 テレビブログへ



-テレビドラマ
-